支援について

医療とのかかわり

 26年間医療の臨床現場に携わり、各診療科のDrと学術的な話をしてきたこと、医療関係メーカーの幅広い分野での知人も多く医療全般に関して薬から器機まで幅広く対応してきました。
また、日本向け医療器械の開発に携わったことから社内の関係各部とインプラントデザイン、器械の設計、知財、治験、市販後調査、カタログ、手術手技書、販売予測からイニシャル在庫の管理、流通まですべての事に一貫してかかわり判断してきました。
マネージメント、コンサルティングを始め生理・解剖・運動学、生体に使用される材料に関しても幅広く研修してきました。
                    

医療関連企業とのかかわり

 関わった企業はiPs細胞や体性幹細胞を含む再生医療、遺伝子組み換え、分子標的薬や抗体医薬などのバイオ医薬及び試薬、それらをサポートする分析・研究装置や研究用の試薬、製品に近い原薬を研究する企業等、幅広く携わってきました。

 今までに経験してきた製薬企業でのGMP、GLPや薬事の知識、外資系医療機器メーカー在籍中は日本向けの新製品開発に携わったことから、製品のデザインから上市、安定するまでの在庫コントロールまでの全工程でかかわってきました。このことは企業の開発製品のポジション、その後に何をしなければならないかを判断し、展開を予測するのに役立っています。

 中小ベンチャーの企業の方向性を決める事業計画、知財、契約、資金調達などの表面的なことだけでなく、中小ベンチャーであるがために起きる問題に関しても対処してきました。
 

医療関連企業の支援について

 独立行政法人中小企業基盤整備機構 神戸健康産業開発センター(ハイデック)ではチーフインキュベーションマネージャー(CIM)として医薬、再生医療、遺伝子、分析機器、研究機器等の会社の支援を行ってきました。

 また、前職で経験してきた薬剤や外資系医療機器メーカーでの経験を活かし事業計画、知財、薬事、大手企業とのマッチング、大学連携や個人のネットワークも使い様々な問題に対処し、資金、法務、契約等、他の支援機関、金融機関とも連携を取ってより適切に問題解決にあたってきました。

 企業との信頼関係と、関連支援機関、大学の先生方との共同研究や人材に関しても対応してきました。特に神戸医療産業都市のエリアは医療に特化しており、ベンチャー・中小企業の研究は専門性も高く、最先端のものが多いエリアです。勤務した7年8ヶ月のあいだに、医療産業都市のエリアでのコネクション、自身の持つ幅広い医療分野でのネットワークや今まで培ってきた知識、人脈を最大限利用し、企業の研究・開発を立ち止まらせないよう専門分野での適切な橋渡を行います。
 

医療関連企業に対して

 大手企業は別ですが、医薬品、試薬の開発には大きな資金が必要であり短期で結果を出すのは難しく時間もかかります。大学、研究機関や大手企業との連携は必要不可欠です。中小ベンチャー企業だけでは最終的な製品まで行くことは少なく、その間の開発資金の調達には融資よりVCや補助・助成金が中心になります。

 医療機器に関しては医薬品、試薬に比べて上市期間は短いですがクラスによっては薬事上の問題が絡み、様々な制約がかかります。薬品ほどではないですがPMDA、認証機関へのデータ、説明が必要になります。この部分が新しく参入する企業の障壁として存在しています。

企業間連携にはエビデンスが必須であり、そのためのデータを効率的に集めなければなりません。できるだけ自社データではなく第三者の評価を取る必要があります。大学、研究機関との対応でも目的のデータと付加価値を付けるデータを同時に取るため、確認を取りながら方法等を考え、いかに無駄を省いて大手企業が興味を示すエビデンスを提示することが重要と考えています。